2014年11月8日土曜日

フランスのキネジスト

今日は、テノールの長尾譲さんの、門下発表会の伴奏をさせていただきました。
今回で二回目ですが、それはそれは皆さん堂々とお歌いになること。
私もとても楽しみました。
やはり本番はいいですね。その時にしか生まれない何かがあります。

最近根詰めて練習していたら、肩がばきばきになってしまいました。
まあ、肩がばきばきになるくらいならいいんですけど、フランスにいる時、小指を痛めたことがあります。
無理な練習がたたったんですね〜。ラヴェルの、序奏とアレグロというハープと木管のための曲があるのですが、それのピアノ伴奏版、4日後に本番って言われまして。楽譜渡された時。
それやってたら小指が赤く腫れてパンパンになってしまいました。しかも痛い。
外科医には薬塗っときゃ治るみたいに言われたんですが、もっと専門医に診てもらいたいと思って、先生に病院を紹介してもらいました。
確か16区にあったと思うんですけど、今思うとそこも謎な病院で、権威みたいなおじいちゃん先生が、助手みたいなのをぞろぞろと引き連れて診察室に入ってきて。
で、電子ピアノ弾かされて、弾き方見られて、「キネジストのとこへ行きなさい」と、言われました。
ちなみにその病院のお支払い、任意。小切手に好きな金額書いて、と言われて、ええっなにそれ!?状態。とりあえず20ユーロって書いたかな、、未だにどういうシステムかわかりません。

キネジストというのは、日本でいう整体とか、理学療法士とか、そういう類のものですが、フランスには何と音楽家専門のキネジストがいるのです。
病院から紹介を受けて訪ねて行きますと(確かコンセルヴァトワールの近くだったような)、何人かが集まって開業している様子。私の担当は若いお兄さんと、中年の女性2人でした。
そこで経緯を話し、小指に無理が行かないような弾き方をマスターすべく、体全体の体操、指や手首の体操、体の使い方を教えてもらったり、後は、練習の時に手にはめるギブスを作ってもらったりしました。
週一回、何ヶ月か通ったと思います。終わる頃にはすっかり良くなっていました。同時に、自分の弾き方の悪い癖もわかり、とても有意義なものだったと思います。

音楽やってると、色々体にくるんですよね。
腰だったり、手だったり、肩だったり。
音楽家専門のキネジストって、日本にはいないんでしょうかねー。聞いたことないな。
いたら絶対繁盛すると思うんだけど。






コンサート予定

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